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執筆者の写真フミコ

「普通がいい」という病/泉谷閑示(精神科医)




『私たちはあまりにも「~しなくてはいけない」という言葉に縛られていないだろうか?

常識と思っていた言葉の手垢を落とし、「自分らしく生きる」ための10講。』

・・・このように紹介されている通り、この本には自分を取り戻すためのお話が書かれて

います。


私が常々思っている、「教育という名の洗脳」を解くキーワードがたくさん書かれています。


実は私も、母親から「あんたは普通じゃない」と言われた人間なので、よくわかります。

「普通」とは何なのでしょうか?

他のみんなと同じように生きることができない人を「普通じゃない」というなら、私は

普通ではないのかもしれません。でも、それは一体、誰の目線のお話なのでしょう?


私の人生は私のものです。他の誰かを満足させるために生きているわけではありません。

私は、自分自身が満足できない人生を歩んでも仕方がないのでは?と考えています。


では母親が間違っているのか?というと、そうではありません。母親はただ、受けた教育

に、疑問を感じない人だったというだけのことなのです。

それは、私と「違う」考え方というだけで、「間違い」ではないのです。


そもそも、生き方対して、「何が正しいか」なんて言い切れるものではありません。

自分が推し量れない生き方をしている人を「普通じゃない」と表現しているに過ぎません。


ただ、無垢な子供には言葉の重みは一生ものです。「教育」は見方を変えると「洗脳」に

なるからやっかいです。子供は受けた言葉を良くも悪くも背負っていくのですから。


もし、子供の頃にまわりの大人に言われた言葉で苦しんでいる人がいるなら、この本を

ぜひ読んでほしい。呪縛に近い価値観から解放されてほしいと思います。

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