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執筆者の写真フミコ

「集団心理」の色々


人間は社会的な生き物です。必ず何かしらの集団、団体に所属して生活しています。

学校、会社、家族もそうです。


集団にはメリットがあります。


集団ゆえの連帯感、安心感、結束力、孤独感が紛れる、集団心理が働くためテンションが上がりやすい、恥ずかしいという気持ちが薄れる・・・などです。

集団で生活していく上で必要なルールや常識といったものも学べます。



もちろんデメリットもあります。

空気を読むことを重んじる日本では特に、自分の本音が言いにくくなります。そして、大勢の意見ややり方と違う意見、やり方をしたとたん、仲間外れにされることもあります。


仲間外れにされても、生き抜く強さがあれば良いですが、たいていは孤独に耐えられなくなってしまうため、自分の意見を持つような思考を止めてしまう人までいます。

そして、自分の意見かどうかわからないのに、大勢の意見に流され賛同してしまいます。

さらに、「世の中のやり方、意見はこんなもんだ」と自分に言い聞かせることで、自分は正しいのだと思い込んでしまいます。


集団に身を投じても染まらずに居続けることなど、よほどメンタルが強くなければできません。集団に入ったとたん、まわりから集団内の色々なルールを強いられます。そこで自分の意見を変えずにいることは困難です。


この集団心理は悪い方向に向かうと、最悪の場合は依存症にまで発展してしまいます。


まわりから見れば、『自分自身でいられないくらいなら集団から抜ければいいのに』と思う状態でも、その人にとっては、『その集団を出たら居場所がない』『生きていけないのではないか』と考えるようになってしまうのです。


それが、会社なら『残業のし過ぎで過労死しそうな社員』に、学校なら『いじめられるのが怖くていじめる側につく生徒』に、家族でいうなら『毒親と縁を切れない子供』という風に、どの場合も、その集団から抜けられないことで悩み苦しむ状態になります。

また、本人が悩むだけならともかく、その集団の他の人が抜けようとすることを良く思わなくなり、引き止めようとまでしてきます。

共通の目標を達成するためにはプラスに働く心理も、ここまでくるとマイナスにしかなりません。



人間はたったひとりで生きているわけではありません。どの集団に属していても、必ずぶつかる課題なのかもしれません。


対策としては、『自分に選択肢を多く用意しておくこと』です。この集団がダメなら別の集団や手段で生きていける、そういうものをたくさん持っておくと、少なくとも依存症に陥ることは防げる可能性があります。


同一民族しかいない小さい島国の日本では難しいかもしれませんが、もっと生きやすいシステムの構築をしていきたいものです。

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