続編が出たので、これを機会に両方ご紹介したいと思います。
最近、漫画でも出始めたので、見たこと、読んだことがある方もいらっしゃると思いますが、文字で読むとボギャブラリーが増えるのでオススメです(^^)
この本は、精神科医の方が実体験を綴ったものですが、カウンセラーだけではなく、色々な人に読んでほしいものです。簡単に概要をご紹介します。
まずは1巻目の冒頭を簡単にまとめてみました。
「発達障害や知的障害をもち非行を行った少年たちが集められる矯正施設(医療少年院)。
発達障害、知的障害をもつ子供たちの保護者や支援者にとって、少年院は最も行ってほしくない場所。本来、そういった子供たちは大切に守り育てないといけない存在です。それなのに加害者となって被害者を作り、矯正施設に入れらてしまうのです。まさに「教育の敗北」と言っていい状況。でも、そこに行けば支援のヒントが見つけられる、そう思って赴任することを決めた筆者。
しかし、筆者が勤めた医療少年院の少年たちだけが特別ではなかった・・・・。」
(1巻目の本文より抜粋)
内容は、筆者が会ってきた子供たちの特徴と、分析した見解、背景、どうすればよいのか、といったことが書かれています。
2巻目は、冒頭でこんな内容が書かれていました。
「元受刑者が出所して更生するチャンスとして雇ってもらった、とある企業の社長が『頑張ったら支援します』と言っていた。頭が下がる思いで聞いていたのだが、同時に別のことが脳裏に浮かんでいた。❝ 彼らがもし頑張れなかったらどうなるのだろうか?❞・・・。」
どんなに本人が頑張っていても、人から見た時に頑張っているようには見えない人(結果が出せない人)、途中で集中力が切れるのか、頑張りが続かない人というのは一定数いるが、あまり知られていない。彼らはさぼっているのではなく、頑張り方がわからなくて悩んでいるのだ。そういう人にこそ支援が必要なのではないか。やはりここでも線引きがされ、そこに達しない者は切り捨てられてしまうのか。
子供を虐待していた親が、逆ギレして支援者に罵倒してくる。そんな人を支援したくないと思うのが支援者の本音。でも、そういう人にこそ、支援が必要なのではないか。そして、支援する人にも支援が必要・・・・。
そう。この本は、とことん一定のラインを越えられない人への支援の必要性を訴えています。また、支援が必要になるような人を生まないようにするにはどうすれば良いのか、といったことも書かれています。
私が今まさに、自分の課題としている「みんなが同じにならなければいけない、という資本主義者が作った教育方針を見直す」ことへも繋がる、とても興味深い内容です。
自分の幸せ、子供の幸せ、人の幸せって何だろう? きっと、100人いたら100通りあるのかもしれません。色々なことを考えさせられる本です。雨の日にでもぜひ!
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