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  • 執筆者の写真フミコ

子供と遊ぶ~その1~


私はチャイルドカウンセラーの資格を取得してから、子供の現状を知りたいということもあって、今年の夏休み終わり頃から、学童指導員補助の仕事もやり始めた。


もともと子供はあまり得意ではなく、自身も子供がいないため、どう接したらよいか手探りだったが、子供とはいえ相手も人間。何とか子供たちと会話をしたり一緒に遊んだりできている(と思っている)。


とても興味深かったのが、小学校1年生でも、勝負事に対して「負けたくない」という気持ちを持っていることだ。

子供に限らず人間は、育てたように育つものだというから、学校や家庭でそのような価値観を持つ生活をしているのだろう。


だが問題はゲームの勝ち方だ。みんな平気でインチキやいかさまをするのだ。


その学童に置かれている様々なおもちゃの中に、子供向けの麻雀がある。基本的な遊び方やルールは大人の麻雀と大体同じだが、1つだけ違うところがある。それは、どの牌にもなり替わることができる「オールマイティ」と呼ばれる牌があることだ。


おもちゃメーカーも、「子供の遊びだから」という感じで作ったのだろうが、いやいや、子供だからこそ、本気で遊ぶものにしないと、子供の頃から楽を覚えさせてどうする?!と思ったが、それよりも驚いたのは、そのオールマイティの牌が自分のところにくるように細工をしている子供がかなりの割合でいたことだ。


なんでそんなことをするのかと質問したら、「負けたくないから」「負けると悔しいから」「私は頭がよくないから、負けるとそれがバレるから」と答えたのだ。

悔しいという感情は大事だ。だから自分を磨こうという気持ちも生まれる。しかし、ここに来る子供たちは、「もっとうまくなるための努力」ではなく、「とにかく勝てばいい」という方向に行ってしまっている。


そこで私はこう言ってみた。

「インチキすれば勝つのは当たり前なんだから、先生は負けても全然悔しくないよ」と。

そして、「みんなは、自分の力を使ってないようだけど、そのやり方で勝って本当に嬉しいのかい?」とも言った。


そもそも、麻雀なんて、捨てる牌こそ自分で選べるが、次に取る牌が何かはわからない。だから、他のプレーヤーが捨てる牌を見て、誰が何を集めているかを推測して、自分が何を集めるかを考える、そのやり取りを楽しむものだと思っている。何が来るかわからないのだから、実力と同時に運にかかっている。その運を楽しめばいいと思うのだが・・・。


私の言葉がどう受け止められたのかはわからないが、それ以来、私が参加する麻雀でインチキをする子供は減った。それがただ単に「この先生はインチキすると説教してくる面倒な人だから」と思われての行動でなければいいのだが。

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